ペットフードメーカーと販売店に騙された消費者を守る!
アメリカから沢山のペットフードが輸入されている日本。
獣医さんでしか買えないという決まりの、病気を食事療法で治すと謳われているフード。
詐欺の疑いで裁判が始まりました。
皆さんのお使いのフードは含まれていませんか?
Walkup, Melodia, Kelly & Schoenberger
療法食の不実表示と談合で訴えられたメーカーとブランド
2016年12月7日に受理された訴訟では、
いくつかのペットフードメーカーと販売店などが、
実は特別何も加えているわけでもないのに、ただ単に消費者から余計にお金を巻き上げるために
「処方食」「療法食」というカテゴリーのフードを販売していると指摘されています。
不実の表示と違法な談合による消費者の被っている不利益を正すのが狙いのこの裁判
被告としてあげられている4つのメインブランドは
●ヒルズプリスクリプションダイエット Hill’s Prescription Diet |
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●ピュリナ プロプラン療法食 Purina Pro Plan Veterinary Diets |
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●ロイヤルカナン 療法食 ベッツプラン Royal Canin Veterinary Diet |
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●アイムス 療法食 Iams Veterinary Formula |
これらのフードには、他のフードと比べて明らかに健康に寄与するはずの原料や
病気を改善するための薬剤などは一切含まれておらず、
たった一つの違いは、消費者が支払う価格だということです。
裁判の被告として上がっている会社は
- マースペットケア(Mars Petcare US INC)
- ネスレピュリナペットケア(Nestle Purina Petcare Company)
- ヒルズペットニュートリション(Hill’s Pet Nutorition INC)
- ペットスマート(Petsmart INC)
- メディカルマネージメントインターナショナル(Medical Management International INC)
- バンフィールドペットホスピタル(Banfield Pet Hospital)
- ブルーパールヴェット(Bluepearl Vet LLC)
上に挙げた療法食4つのブランドのうちの2つ(ロイヤルカナンとアイムス)を製造しているのはマースペットケアです。
マースペットケアはアメリカ最大のペットフードメーカーで、
全米でチェーン展開する動物病院ブルーパールベットホスピタルも所有しています。
ブルーパールベットホスピタルには約600人の獣医師が勤務しており、
マースペットケアの製造する療法食の処方箋を書いています。
マースペットケアは全米最大手のペット用品販売小売店ペットスマートのパートナー企業でもあります。
ペットスマートの店舗でチェーン展開する全米最大手バンフィールドペットホスピタルの株式は
79%をマースペットケアが、21%をペットスマートが所有しています。
バンフィールドペットホスピタルには約3,200人の獣医師が雇われており
同じく療法食のための処方箋を書いていると言う訳です。
こうしたメーカー、小売店、動物病院という関連業種間でのパートナーシップの存在が、訴訟の裏付けの第一要因としてあげられています。
そもそも食事療法って何だ?
ルシアンにも、療法食を与えているけど症状が改善しない、というご相談がきます。
プレミアムフードで病気になった子に、
では次はお値段の高い療法食を使って下さいというのは
何かおかしいんじゃないの?と思います。
病気を引き起こしたプレミアムフードのことは棚に上げ、療法食を食べさせなさいと言われて
あなたは納得がいきますか?
しかも、今回の訴訟で、その「療法食」が、プレミアムフードと同じもの、
特別な処方は一切されていなかったというのですから開いた口がふさがりません。
食べ物が体を作るのですから、「良い食べ物」を体に摂り入れることが
根本的改善の手段であるはずです。
ペットにとっての「良い食べ物」を見つける道筋は、
消費者が知らない水面下で巧妙にしくまれた罠によって
どんどん見つけにくくなっています。