中国産原料がペットの病気に関連しているかも?
中国産原料で作っても『国産フード」
という、中国産ペットフードの問題を取り上げてきました。
では、前回ご紹介したTruth About Pet Food主宰のスーザンさんが
何故中国産ジャーキーを問題視しているのか?
その辺の事情をお話ししたいと思います。
アメリカで2014年に、
中国産ジャーキーを食べて1000頭以上の犬が死んだという事件が起きました。
2014年5月1日時点で
・FDAが受けった報告数:4,800件
・病気になったペットの数:犬:5,600匹 猫:24匹
・死亡の報告:犬:1,000匹以上
↑この報告に対してFDAが行った調査結果がこれです。↓
【6月18日 AFP】米国で中国製のペット用ジャーキーを食べた1000匹以上の犬が死んだ問題を調査している 米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)は17日、 米議会中国問題執行委員会(Congressional-Executive Commission on China、CECC)の公聴会で、 これらの犬の死因はまだ特定できていないと報告した。 FDA動物用医薬品センター(Center for Veterinary Medicine)のトレーシー・フォーファ(Tracey Forfa)氏は同委員会に対し、 同氏によると、体調を崩した犬のサイズ、年齢、犬種はさまざまで、 消費者の間での懸念拡大を受け、ペット用品販売大手のペットコ(Petco)とペットスマート(Petsmart)は、 |
事件の概要だけで、疑わしいメーカー名や種類などの踏み込んだ報告はありません。
「これは中国産ジャーキーですよ!」と、
はっきり「中国産」ということがパッケージを見て判断できれば
購入の際の判断材料となりますが
原料が中国産で、アメリカ製だったり、日本製だったりするものは、もうお手上げです。
消費者には、判断する材料すら与えられていません。
中国産ジャーキー問題を年代順に追ってみると、
FDAが初めてチキンジャーキーに対する警告を出したのが
2007年9月で、原因のメーカーやブランド名なども不明です。
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2011年11月に改めて警告を出した際には
「中国産ジャーキー」に対する警告となっていました。
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2012年3月にアメリカの放送局NBCが、少なくとも600匹の犬が病気になったとニュースで伝えました。
腎不全や慢性的な疾患と関連があるメーカー名を公表したが、メーカーは反論。
報告された主なメーカーはネスレ・ピュリナ、デルモンテ。
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2013年1月には
ネスレ・ピュリナとデルモンテが自社で販売している中国産チキンジャーキーを市場から回収したと発表しました。
ニューヨーク州農務省が、米国では禁止されている抗生物質をチキンジャーキーから発見したためです。
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そして冒頭の2014年5月のFDAへの事故報告と
同年6月のFDAの調査が行われたというところへつながっていきます。
中国の畜産現場ではコリスチンという抗生物質が家畜の飼料に大量に混ぜられています。
これは、抗生物質と耐性菌の問題で明るみに出ました。
スーザンさんの「中国産ジャーキーがペットの病気を引き起こしている」、
という推論の根拠がお分かりいただけたと思います。
中国産ジャーキーと分かれば、選別可能ですから買わずにおけば良いのですが、
原料が中国産であっても、「アメリカ製」や「日本の国産フード」と書かれていたら
選別など不可能です。
中国産原料で作られる、日本の「国産フード」が原因で
死亡するペットの報告例が出ないことを祈りたいです。