月別アーカイブ: 2016年5月

加湿器除菌剤で95人死亡/韓国


ルシアンに来てくださる皆さんは、アクアリブのことはご存知かと思います。

アクアリブは、ルシアンにワンコがたくさん居た頃に、
どうしても安全な除菌がしたくて探し求めて巡り合った除菌液です。

普通、除菌力と安全性って、逆のベクトルのものなので
安全性を求めると、どうしても除菌力が劣るし、
強力な除菌力を求めれば、今度は安全性を犠牲にしないとならない
という葛藤がある訳です。

一時期は「強酸性水」という、塩化ナトリウムを電気分解した水で除菌をしていました。
難点はすぐに効力が無くなってしまうのと、塩素ガスが発生するので空間除菌はできないということでした。

アクアリブは、次亜塩素酸のPhを中性に近い弱酸性にして
次亜塩素酸が持つ強力な除菌力を保ったまま、性質を無害にすることに成功しました。

菌やウイルス、あるいは人の皮膚やペットの毛などの”有機物”に触れると
真水に戻ってしまうので、もしも間違って飲んでしまったとしても安心なのです。

菌やウイルスそのものを酸化分解することで除菌しますので、
いわば「元を断つ」除菌と消臭と言えます。

空間噴霧をしても塩素ガスの発生がないので
人やペットがいる空間をそのまま丸ごと除菌することも可能となりました。

噴霧器による空間除菌はとても便利で、
例えば多頭飼いで糞尿の匂いや獣臭がどうしても気になるお宅や、
介護などで排泄臭や加齢臭が部屋に充満して不快感を感じている場合などに
絶大な効果があります。

これは「安全性」が確保されているからこそできることです

なのに、韓国では、加湿器の有害な除菌剤で95人もの人が亡くなっています。

2016年05月14日 22時30分の読売オンライの記事によると、
『英国の日用品メーカーの韓国法人「オキシー・レキット・ベンキーザー」の元社長らは2001年から11年にかけ、
加湿器の水に混ぜて使う殺菌剤製品に有害な化学物質が入っていることを知りながら、
安全性検査をせず、販売した疑いが持たれている。

加湿器用殺菌剤に含まれる有害物質を乳幼児や妊婦らが吸い込み、健康被害を受けたもので、
これまでに死者95人を含む計221人の被害者が出ている。』

乳幼児や妊婦らが吸い込み、、、、
なんと痛ましい事故でしょう、、、、。

この事故の後、化学製品への不安感の拡大を受け
韓国環境省はP&Gに対して
「ファブリーズ」の成分の公表を要請したそうです。

アクアリブのように、安全性も除菌力も兼ね備えた物は少数派で、
一般的には
「除菌力が高ければ安全性が低い」し
「安全性が高いものは除菌力が劣る」というのが除菌剤の宿命です。

除菌剤はもしかすると危険性と隣り合わせかもしれないと十分に吟味して選びたいものです。

アクアリブの安全性試験
sigeki-allegy sigeki-skin sigeki-eye sigeki-drink sigeki-cancer

さて、アクアリブは空間除菌ができることが大きな特徴ですが、
アクアリブ噴霧器にアクアリブ以外の液体、
例えば「水」を入れて使うのはくれぐれも避けて下さい。

アクアリブ噴霧器は「超音波式」の噴霧器です。
水を水蒸気にして放出するタイプの加湿器のように、
タンク内の水が高温になることはありませんので
火傷の心配やランニングコストが高く付く心配をせずに済みます。

しかし、もしタンクにただの「水」や「精製水」などの
アクアリブ以外のものを入れて運転した場合、
放置したタンク内の水に雑菌が発生する可能性が否定できませせん。
水は腐りますし、雑菌が湧きます。

俗に「加湿器病」と呼ばれる問題は、
超音波噴霧器に「ただの水」を使用して運転してしまった時に起こる障害です。

■噴霧器には必ずアクアリブを入れて稼働させて下さい。
「ただの水」や「精製水」はNGです。

■噴霧器には必ずアクアリブを入れて稼働させて下さい。
「次亜塩素酸そのもの」(ハイターなどの塩素系溶剤です)はNGです。

適切に使うことで大きな恩恵が得られるアクアリブ。
どうぞ感染症の予防や、空間の除菌・消臭にお役立て下さい。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

“砂糖税”導入を決めたイギリス(糖に注意4)


子供の肥満防止策として、イギリスは砂糖税の導入を発表しました。

これは、糖分が入った飲料のメーカー及び輸入企業に課せられる税金で、
100ml当たり5g以上の糖分を含むものと
同じく100ml当たり8g以上の糖分を含む飲み物の2段階に分けた課税となるようです。

実施は2年後の2018年からで、
企業側が改善策などを講じる時間的猶予を持たせたということのようです。

しかし、ラテなどの牛乳を混ぜた飲み物やフルーツジュースは対象外となっています。

政府が対策を講じなければ、国民の健康が守れない所まで
糖分含有飲料によるオーバーウエイトや肥満、それに伴う健康問題が深刻化しているということです。

専門家は、20~30年のうちに
イギリスの約半数以上の男の子と、70%の女の子が過体重か肥満になるだろうと予測しています。

砂糖税は、北欧の国々(ノルウェー、フィンランド、アイスランド)が既に導入をしています。
(デンマークでは廃止)
フランス、メキシコも導入していて、2017年から南アフリカでも導入が開始されるそうです。

ここのところ「砂糖」の話題を取り上げてきましたが、(糖に注意
1/
糖に注意2/糖に注意3)
私たちが意識せずに摂取している大量の糖分は、
今や世界的な問題をなっているのです。

日本は対岸の火事を決め込んでいられるのでしょうか?

イギリスの砂糖税では、牛乳と混ぜた飲み物は対象外だそうですから
スタバのラテは課税対象にはならないでしょう。
でも、ラテにも砂糖が入っています(スタバのドリンクの砂糖の量)。

日本で売られているソフトドリンク。
500ccのペットボトルの飲料には、
コカコーラ 55g (ティースプーン14杯)
三ツ矢サイダー 50g (12杯)
ファンタオレンジ 60g (15杯)
カルピスウオーター 66g (17杯)

これだけの糖分が入っていることを思い出して下さい。

糖分は依存症を引き起こし、習慣化していく恐れがあります。
自分だけでなく、子供には飲ませたくない飲み物ですね。

甘い飲み物ばかりを飲んできた人が、急に糖分のないものを飲むと
最初は美味しいとは思えないと思います。

人の嗜好は、慣れると美味しく感じるものだから
慣れ親しんだ甘い飲み物が美味しいと思うに決まっています。

しかし、逆もあり得る訳で、
糖分のないものに慣れれば、もう砂糖入りドリンクは必要がなくなります。

甘くない飲み物が美味しいと感じられる環境作りをしたいものです。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

がん細胞は酸素が嫌い


ペットの長寿化に伴い、ペットの世界でも人間界同様に生活習慣病が増えました。

生活習慣病の中で、特に有名なのがガンですね。

10歳以上のペットの約半数がガンで亡くなっている
というデータもあります。

ガンと聞いただけで、ちょっと身構えてしまいますが、
生活習慣病なのですから、きちんとした生活をしていれば防げもするし
たとえ罹ったとしても、上手におつきあいできるはずです。

がん細胞は、正常細胞とは性質が異なります。

通常、細胞はミトコンドリア系の代謝でエネルギー(ATP)を得ています。
ミトコンドリア系が働きやすいのは
「酸素が十分にある」「体温が高い」「利用するブドウ糖や乳酸、ピルビン酸、脂肪、たんぱく質がある」状態です。
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一方、がん細胞は嫌気性の細胞で、
ミトコンドリア系ではなく、解糖系によりエネルギーを得ています。

解糖系では、酸素を必要とせず、糖質だけを利用してエネルギーを作り出します。
そして、解糖系が働くには、「低体温」「低酸素」「高血糖」の環境が適しています
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がん細胞が、わざわざ効率の悪い解糖系のエネルギー獲得法を選んでいるのは
活性酸素が発生しないようにして
アポトーシス(細胞の自殺)を避けているからだとも言われます。

ということは、がん細胞を増殖させないためには、
十分な酸素が細胞に供給されていれば良い訳ですね。

このようながん細胞の特性を踏まえ、
ドイツの生物化学者のJohanna Budwig博士が、
フラックシードオイルとカッテージチーズで
ペットのためのレシピを考案しました。
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フラックシードオイルは、
DHAやEPAと同様オメガ3の不飽和脂肪酸に属するオイルです。

オメガ3脂肪酸は、抗炎症に働く生理活性物質を生成するので、
ルシアンでも積極的な摂取をお勧めしてきています。
ラ・メールはオメガ3を摂取するためのペットのサプリメントです)

日本にはラ・メールがありますよ、と博士に教えてあげたいところですが、
フラックシードオイルとカッテージチーズのレシピは
飼い主さんにも使っていただけるものですのでご紹介してみたいと思います。

博士によると、高品質のフラックスシードオイルは、
体の細胞に酸素を送り届ける効果が高いのだそうです。
だから、がん細胞の増殖を防ぐ働きをしてくれるということですね。

フラックシードオイルが体に良く吸収されるためには
硫黄を含むタンパク質が必要となるということで、
博士のレシピはタンパク質としてカッテージチーズを使っています。

フラックシードオイルとカッテージチーズのミックスにより
細胞にたくさんの酸素が運ばれ、がん細胞が住みにくい環境にできるという訳ですね。

Budwig Diet
フラックシードオイル小さじ2杯  (高品質のものを使い、開封後は必ず冷蔵保存しましょう)
カッテージチーズ 4分の1カップ (オーガニックのもの)

cottage-cheese-150x150
カッテージチーズが油っぽくなくなるまでよく混ぜ合わせる
油っぽさがなくならないときはカッテージチーズを足す

小型犬や猫は小さじ1〜2杯を1日2〜3回
大型犬はカップ半分を最大量として1日2回
いずれも空腹時に与える 
レギュラーの食事の最低1時間前以上に与えるのが望ましい

※乳製品にアレルギーのあるペットは通常のフードにフラックシードオイルだけをかけるか
 ラ・メールをお使いになることをお勧めします。

飼い主さんが試される場合は、やはり食間の空腹時に食べると良いと思います。
分量の目安の記載がありませんでしたが、
通常の食事に影響のない分量でお試し下さればと思います。

尚、ガンの増殖を抑えるには、糖質の摂取も控えると良いでしょう。

生活習慣を整えて、ヒトもペットも健康に過ごせますよう。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

糖尿病患者を増やすシロップ?(糖に注意3)


WHO(世界保健機関)の調査によると
2014年の世界中の糖尿病患者は4億2,200万人に達し、
11人に1人が糖尿だと言われています。
2025年には、有病者数は7億人にまで増加すると予測されています。

また、糖尿病の誘因にもなる肥満人口は、男性で11%、女性で15%になるといいます。

砂糖入り飲料の消費が多いメキシコやアメリカでは、
それが原因となった死亡者数が増加しているという因果関係が明らかになり、
2型糖尿病の原因となっているのは、
主に清涼飲料からの糖質の過剰摂取であるという認識が定着してきています。
soda

彼らが好んで飲んでいる砂糖入り飲料の「甘味料」には
実は”砂糖”そのものが使われているわけではありません。

「彼ら」だけではなく、「私たち」が手軽に購入する飲み物や食べ物にも
やはり砂糖とは違う甘味料が隠れ潜んでいます。

普通、家庭で料理をするとき、甘味をつけるのには白砂糖や甜菜糖、黒砂糖などが使いますね。

ですが、ペットボトル飲料や缶コーヒー、アイスクリームやスナック菓子などには
「高果糖コーンシロップ(異性化糖)」という甘味料が使われます。
can_coffee
これは、トウモロコシを原料に作られた甘味料で
トウモロコシが原料なら天然なんじゃないの?と思いがちですが
トウモロコシのデンプンを酵素処理して作られた工業製品です。

食品のラベルには「果糖ブドウ糖液」(果糖の割合が50~90%)とか
「ブドウ糖果糖液糖」(果糖の割合が50%未満)などと表示されます。

icecream

試しに、ペットボトルの飲料や缶コーヒー、アイスクリーム、ヨーグルト、
スナック菓子、パンやシリアル、ケチャップやジャムなどを買ったときに
後ろのラベルをじっくり見てみて下さい。

おそらく高確率で「果糖ブドウ糖液」「ブドウ糖果糖液糖」にお目にかかれるはずです。

果糖とはどんなものかというと、見て字のごとく「果物」に多く含まれている糖質です。

糖質には、単糖類と二糖類という種類があり
家庭で料理に使う砂糖や麦芽糖などは二糖類で、
果糖やブドウ糖は単糖類に分類されます。

単糖類の果糖ブドウ糖ですが、まず吸収経路が違います。

果糖は主に肝臓で代謝され、エネルギー不足でなければそのまま中性脂肪として貯えられます。

ブドウ糖は小腸から吸収され、血中に入り全身に運ばれ
エネルギーとして利用され、余った分が中性脂肪となり貯蔵されます。

このように吸収経路にも違いがありますが、摂取した後の満腹感にも大きな差があります。

米(ご飯)や芋類に多く含まれるブドウ糖は、
インスリン量や血糖値を増加させ、
食欲を刺戟するグレリンというホルモンの分泌を抑制します。
それにより満腹感が感じられ食欲が押さえられる訳です。

一方、果糖を摂取した時には血糖値は上昇せず、グレリンの抑制もできません。
そのため、満腹感が得られず、さらに食べ物が欲しくなるってしまうのです。

そして、果糖には、果物や野菜に含まれる自然な果糖と
清涼飲料や加工食品に含まれる精製された果糖の2種類があり
精製された果糖の多くは「高果糖コーンシロップ」として摂取しています。

フルーツ由来の果糖は、
果物が含む食物繊維が作用して緩やかに吸収されていきます。
また、果物のビタミンなどを一緒に摂取できるというメリットもあります。

しかし、清涼飲料や加工食品に使われる
精製されて高濃度の果糖=「高果糖コーンシロップ」は
一気に大量の果糖を摂取してしまうことになります。
petbottle_juice
たくさん飲んだり食べて、たくさん糖質を摂取しているのに
満腹感が無いので、さらに飲んだり食べたりしたくなるという悪循環が起こります。

さらに悪いことに、「高果糖コーンシロップ」には依存性があるそうで、
ボトル入り飲料や缶コーヒーが習慣化してやめられなくなっていきます。

高果糖コーンシロップが甘味料として使われている飲み物をたくさん飲む⇨
果糖が中性脂肪として蓄積⇨
果糖では満腹感が得られず、さらに次の飲み物を飲む⇨
さらに中性脂肪が増え、肝臓の代謝機能にもダメージが⇨
肥満や糖尿病へと発展⇨
コーンシロップ入りの飲料は依存性があって止められない⇨
糖尿病悪化

こんなマイナスの連鎖を引き起こす前に
飲み物や加工食品に「果糖ブドウ糖液」や「ブドウ糖果糖液糖」が使われていないか
きちんと確認する。
入っていたら極力飲まない・食べない、他の食品に切り替えるなどの工夫をしましょう。

甘い飲み物でなく、水やお茶にするだけで、
「高果糖コーンシロップ」の摂取量はぐ〜〜〜んと減らせます。
drink_greentea

では、犬や猫に砂糖は必要でしょうか?

野生の時に糖分摂取をしてきたわけではありませんし
糖分摂取には人間同様の影響があると考えるのが妥当かと思いますので、
私はあえて食べさせる必要は無いと思います。

しかし、人間の加工食品にこれほどまで多く使われているコーンシロップが
ペットフードに添加されてい無いかどうかは不透明としか言いようがありません。

例えば、ジャーキーなどにもコーンシロップが含有されているかもしれません。
成分表示を見ると、「ソルビトール」という人口甘味料(保存料としての効果で添付かも)
が多く見られるように思います。
(カロリーゼロのコーラの方が肥満になる?という人口甘味料に関しては別の機会に記事を書きたいと思います)

ペットフード安全法では全成分表示が義務付けられていますが
少量しか含まないものは排除されたりする場合も考えられます。

ヤラーのような、オーガニック認証があれば
認証機関が厳しくチェックを入れますが、
そうでないものは第三者の監視はありません。

そんな意味でも「認証」は大事だと思います。

(糖に注意)シリーズ
次回以降、「砂糖税導入のイギリス」
「糖質の過剰摂取が老化を招く」訳をご説明したいと思います。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。