がん細胞は酸素が嫌い


ペットの長寿化に伴い、ペットの世界でも人間界同様に生活習慣病が増えました。

生活習慣病の中で、特に有名なのがガンですね。

10歳以上のペットの約半数がガンで亡くなっている
というデータもあります。

ガンと聞いただけで、ちょっと身構えてしまいますが、
生活習慣病なのですから、きちんとした生活をしていれば防げもするし
たとえ罹ったとしても、上手におつきあいできるはずです。

がん細胞は、正常細胞とは性質が異なります。

通常、細胞はミトコンドリア系の代謝でエネルギー(ATP)を得ています。
ミトコンドリア系が働きやすいのは
「酸素が十分にある」「体温が高い」「利用するブドウ糖や乳酸、ピルビン酸、脂肪、たんぱく質がある」状態です。
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一方、がん細胞は嫌気性の細胞で、
ミトコンドリア系ではなく、解糖系によりエネルギーを得ています。

解糖系では、酸素を必要とせず、糖質だけを利用してエネルギーを作り出します。
そして、解糖系が働くには、「低体温」「低酸素」「高血糖」の環境が適しています
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がん細胞が、わざわざ効率の悪い解糖系のエネルギー獲得法を選んでいるのは
活性酸素が発生しないようにして
アポトーシス(細胞の自殺)を避けているからだとも言われます。

ということは、がん細胞を増殖させないためには、
十分な酸素が細胞に供給されていれば良い訳ですね。

このようながん細胞の特性を踏まえ、
ドイツの生物化学者のJohanna Budwig博士が、
フラックシードオイルとカッテージチーズで
ペットのためのレシピを考案しました。
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フラックシードオイルは、
DHAやEPAと同様オメガ3の不飽和脂肪酸に属するオイルです。

オメガ3脂肪酸は、抗炎症に働く生理活性物質を生成するので、
ルシアンでも積極的な摂取をお勧めしてきています。
ラ・メールはオメガ3を摂取するためのペットのサプリメントです)

日本にはラ・メールがありますよ、と博士に教えてあげたいところですが、
フラックシードオイルとカッテージチーズのレシピは
飼い主さんにも使っていただけるものですのでご紹介してみたいと思います。

博士によると、高品質のフラックスシードオイルは、
体の細胞に酸素を送り届ける効果が高いのだそうです。
だから、がん細胞の増殖を防ぐ働きをしてくれるということですね。

フラックシードオイルが体に良く吸収されるためには
硫黄を含むタンパク質が必要となるということで、
博士のレシピはタンパク質としてカッテージチーズを使っています。

フラックシードオイルとカッテージチーズのミックスにより
細胞にたくさんの酸素が運ばれ、がん細胞が住みにくい環境にできるという訳ですね。

Budwig Diet
フラックシードオイル小さじ2杯  (高品質のものを使い、開封後は必ず冷蔵保存しましょう)
カッテージチーズ 4分の1カップ (オーガニックのもの)

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カッテージチーズが油っぽくなくなるまでよく混ぜ合わせる
油っぽさがなくならないときはカッテージチーズを足す

小型犬や猫は小さじ1〜2杯を1日2〜3回
大型犬はカップ半分を最大量として1日2回
いずれも空腹時に与える 
レギュラーの食事の最低1時間前以上に与えるのが望ましい

※乳製品にアレルギーのあるペットは通常のフードにフラックシードオイルだけをかけるか
 ラ・メールをお使いになることをお勧めします。

飼い主さんが試される場合は、やはり食間の空腹時に食べると良いと思います。
分量の目安の記載がありませんでしたが、
通常の食事に影響のない分量でお試し下さればと思います。

尚、ガンの増殖を抑えるには、糖質の摂取も控えると良いでしょう。

生活習慣を整えて、ヒトもペットも健康に過ごせますよう。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。