連日のオリンピック競技観戦で寝不足の方も多いかもしれません。
開催地、リオデジャネイロでは、ジカ熱の流行が懸念され、
そのために参加を見合わせる選手も出たりしたほどです。
昨年は日本でもデング熱の感染騒ぎがありました。
ジカ熱もデング熱も蚊が媒介します。
蚊の中でも「ヒトスジシマカ」や「ネッタイシマカ」という
あのシマシマ模様の蚊が運びます。
ヤブ蚊とも呼ばれます。
↑こんなのが飛んできたら要注意というわけですね。
日本に生息する蚊の種類は、約100種ほどだと言われています。
その中で吸血するのは30種類程度なのだそうです。
その30種の中で、代表的なものが以下の3種
●アカイエカ
●チカイエカ
●ヒトスジシマカ
吸血するのはメスのみで、普段はメスもオスも植物の蜜などを栄養源としています。
メスは産卵のために自分の体重と同じくらいの血液を吸います。
蚊が刺す時に唾液をストローから注入し、この唾液が皮膚を麻痺させ痒みの原因となります。
アカイエカとチカイエカはほとんど同じような見た目をしています。
茶色の体色をした蚊で、こんな感じです。
●アカイエカ | 北海道から九州まで日本全域に生息 ドブや排水溝など汚れた水がある場所で発生 主に夜吸血する(夜中にブーンと飛んできたらアカイエカ) 4月から9月くらいの期間に吸血活動をするが秋になると休眠する 犬のフィラリアを媒介する |
●チカイエカ |
青森から九州に生息 ビルの地下、排水溝などで発生 低温に強く、成虫は冬でも活動し一年を通して刺す |
シマシマ模様のヒトスジシマカはこんな感じ。
●ヒトスジシマカ | 北海道以外に生息 ヤブ蚊とも言われる 竹やぶ、空き瓶や空き缶・墓地の花立の水たまりで発生 昼間に活動・吸血する(昼間に刺されたらヒトスジシマカ) 5月中旬から10月くらいの期間に吸血活動をする ジカ熱・デング熱・黄熱などを媒介 |
蚊の天敵といわれるのは、トンボやカマキリ、ツバメ、蜘蛛。
ゴキブリやアブ、イモリ・ヤモリ、トカゲ、カエルなども蚊を食べます。
また、ボウフラとして水中で過ごす時期の天敵は、メダカなどの小魚やエビです。
ボウフラの繁殖を防ぐために、家の周りの水たまりをなくす工夫も必要です。
ボウフラ退治には10円玉が有効で、1リットルの水たまりに10円10枚でボウフラは半減
20枚投入するとほぼ死滅するそうです。
夏になると見かける、なつの風物詩のような蚊ですが
実は暑さには意外と弱く、35℃を越えると涼しい場所で休んでいます。
刺されたら痒いし、病気を運んでくるかもしれない蚊には
なるべく刺されたくないですね。