娘がボランティアをしているペットシェルターは
「NO Kill」がポリシーなので、この施設内で保護動物を殺処分することはないと思います。
しかし、何らかの問題行動(人や動物に噛み付くとか)がある保護動物は、
レッドカードが貼られ、しばらく譲渡には回さないで
人に慣れるトレーニングを積むようです。
では、アメリカではペットの殺処分はゼロなのでしょうか?
いやいや、
アメリカといえどもペットの殺処分がないわけではなく、
日本と同じように殺されていくペットも多いのが現状です。
キラーシェルターという殺処分をするための施設もありますし、
なるべく殺処分を減らそうと努力している、Low Killを目指している施設もあります。
こういったシェルターに連れて来られる動物
(犬や猫だけでなく馬なども保護されてくると以前のブログでも紹介しました)は、
アメリカ全土で年間600〜800万匹と言われています。
そして、その約半数が新しい飼い主の元へ引き取られていくそうです。
日本の保健所へ収容されるペットの頭数は、アメリカの1/20ですが、
その90%以上が殺処分されているという大きな違いがあります。
アメリカでは、生後8週間未満の動物の売買や譲渡は禁止されています。
生後30日くらいになって離乳食が始まったばかりの子犬や子猫が、
母親や兄弟と触れ合って社会性すら身につける前に
ペット市場で競りにかけられる日本のペットを思うと
ここにも大きな違いが見られます。
競り落とされた子犬や子猫たちは
ペットショップのショーケースに入れられて
展示販売されているのが普通ですよね。
では、アメリカではペットショップで生体の展示販売はできるのでしょうか?
私の中では、子犬や子猫を展示して販売しているのは日本だけで
欧米では生体の展示は禁止されているとばかり思っていました。
実際、PETOCOやPETSMARTなどのペット用品を扱うお店では
両生類とか鳥類、ハムスターなどのげっ歯類は見かけますが
今まで犬や猫を見たことはありませんでした。
なので、あるショッピングモールへ行って
この光景を見たときには本当に驚きました。
え?普通に売ってる?
生体の展示してるじゃん?
アメリカ人に聞いてみたら
「ふつうに展示販売ってやってると思うよ」
この会話がされたのも、写真を撮ったのも
カリフォルニアでの話なので、他の州ではまた事情が違ってくるのかもしれませんが、
どうやらアメリカでは別にペットショップで展示販売することが
全面的に禁止されているというわけではないようです。
よくよく調べてみたら
アメリカの60ほどの都市では、(ロサンゼルス、サンディエゴ、シカゴなど)
ペットショップで販売して良いのは保護動物のみという条例があるそうです。
ペットシェルターで保護している動物たちが、新しい家庭を探すための展示であれば
意味が違ってきますね。
シェルターに収容された後で、新しい家族を見つけられる動物の割合が
50%からさらにアップするなら、お店で展示するのもアリじゃないですか?