ギネス認定の最長寿猫


こんにちは。獣医師の小林です。

前回のブログで、猫の利き手
(足)?について書きました。

猫の魅力について書かれた猫好き必見の本の紹介もしています。
ねこはすごい (朝日新書)
ねこの秘密 (文春新書)

猫の話題つながりで、今回は世界最長寿猫のお話です。

現在ギネス・ワールド・レコーズで世界一の長寿猫と認定さているのは
米オレゴン州に住む飼い猫の「コーデュロイ」。
2015年8月13日に認定を受けました。

コーデュロイは、アシュリー・リード・オクラさんが飼うオス猫で、
8月1日に26歳の誕生日を迎えたそうです。
corduroy-cat
画像出展CNN

なかなかの風格ですね。

犬や猫を人間の年齢と比較するのに使われる換算表があります。

■小型犬 24+(年齢-2)x4
■大型犬 12+(年齢-2)x7
■猫   24+(年齢-2)x4

というのが一般的に広く使われれいる換算式ですが
小型犬と猫は、最初の2年で人間の24歳相当に成長し、
その後年に4歳ずつ歳を取り、
大型犬は、最初の2年で人間の12歳相当に成長し、
その後7歳ずつ歳を取ると考えられているという意味です。

この換算式を参考にコーデュロイの年齢を換算すると
彼は人間では120歳となります。

飼い主のオクラさんによると、長寿の秘訣は
「猫のままでいさせてあげること。狩りをさせ、たっぷり愛情を注ぐこと」で、
コーデュロイは農場の中を自由に散歩して、いつも十分な運動をしているのだとか。

日本では、車の危険がない場所で自由に動き回れる猫は数少ないでしょう。
コーデュロイが暮らしている環境はとてもうらやましい感じがしますが、
日本の室内飼いの猫ちゃんたちは、
逆に屋外での害虫や感染症、怪我の危険性が少ないと思えば
それはそれで素敵な環境なのかもしれません。

しかし、犬も猫も人間の4〜7倍のスピードで歳を重ねて行く訳ですから、
日々十分なスキンシップをして過ごしたいですし、
毎日の食生活にも気を配るべきだなぁと改めて思いますね。
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ちなみに、ギネス認定の今までの最長寿猫は、2010年にギネス認定された
クレームパフで、38歳と3日生きたそうです。

クレームパフの飼い主さんは、34歳と2ヶ月生きたスフィンクス猫も飼っていたそうです。
長寿は遺伝子によるものなのか、環境要素によるものなのかは不明だそうですが
飼い主さんの言葉によると
「猫の長寿の秘訣は肥満を防ぐ健康的な生活」なのだとか。

太った猫の画像が時々ネットを賑わしますが、
やはり肥満は人間でも猫でも良くないですね。

一方、現時点で生きているギネス認定の長寿犬はいないのだそうです。

今までの記録では、ブルーイー(オーストリアンキャトルドッグ)の
29歳5ヶ月が最長記録となっていました。

ギネス認定を受けるには、長年にわたるビデオ記録や目撃人証言なども必要らしく、
ただ単に飼い主さんが、うちの子長生きしました〜!と言っただけではダメみたいです。


  • ルシアン代表・すばる動物病院院長。栃木県生まれ。酪農学園大学獣医学部卒、獣医皮膚科学会所属獣医師。薬の長期連続投与より、ナチュラルケや予防医学に力を入れたいという思いから、メディカルハーブ協会・ハーバルセラピスト資格も取得。飼い主さんの良きアドバイザーになれるよう日々勉強中。趣味はスキーとテニス、時々ゴルフ。