こんにちは、動物看護師の金丸です。
毎日、蒸し暑い日が続いていますね。
早くも暑さで食欲が落ちてきているというわんちゃん、猫ちゃん多いのではないでしょうか?
こんな蒸し暑い時期に労わってあげたいのが「肝臓」です。
暑さで体温調整がうまくできないと食欲が落ちてきます。
食欲が落ちてしまうと、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの体を元気にする栄養が取れず、肝臓の働きが落ちてきてしまいます。
今回は肝臓が弱っているときにオススメな食事をご紹介します。
肝臓の働きって?
大きく分けると3つ働きがあります。
①「解毒」体に入ってきたアルコールや薬物などの有害物質を毒性のない物質に作り変えて、体外に排出します。
②「栄養素の合成・代謝・貯蔵」食事から取り込んだ栄養素を利用しやすいように合成、代謝貯蔵し、必要なときに血液中へ放出します。
③「胆汁の合成・代謝」古くなった血液からできた※ビリルビンを処理し、胆汁を合成、代謝します。胆汁は食べ物を消化するときに分泌されます。
※ビリルビンとは・・・寿命を終えて分解された赤血球の中の「ヘモグロビン」という成分が変化してできた物質
食欲と肝機能の関係
肝臓の働きというと、分解や解毒を思い浮かべますが、それだけではなく、上で説明したように、生きるために大切なエネルギーを作り出したり蓄えたりする働きをしています。 そのため、肝機能が低下すると、エネルギーが作り出されなくなり、疲労が大きくなります。
お勧めなのは良質なタンパク質
肝臓に問題が出てきた場合、食事面で大切なのは「良質なタンパク質」を摂ることです。少し前までは肝臓や腎臓に問題がある場合は、タンパク質の摂取を控えた食事が勧められてきましたが、最近では重要なのは「たんぱく質の量」ではなく「タンパク質の質」だと言われています。では、良質なタンパク質とはどのようなものでしょうか。
プロテインスコアが高い
通常、動物性のタンパク質は植物性のタンパク質に比べて利用効率が高いので、肉類をタンパク質源としたフードのほうが、肝臓や腎臓に対する負担は少ないと考えられます。
プロテインスコアの低い食物は必要量を満たすため多く摂らねばならず、それだけ未消化タンパクの割合が増えます。そのため肝臓が悪いという場合は、動物性タンパク質が多く含まれた食事をお勧めします。
また、体や臓器はタンパク質で作られています。悪くなった部分の修復や機能を回復するためにも質の良いたんぱく質が必要です。
抗生物質やホルモン剤などの薬剤を使用していない
鶏や牛を育てるときに「抗生物質」や「ホルモン剤」を使用していると、それはペットフードの中にも混入します。そのような薬剤が含まれたフードを食べると肝臓が無害なものに変えるために動き続けなければならず、肝臓に負担がかかってしまいます。
肝臓の働きが落ちているときは、原材料の質にも気を使いましょう。
ビタミンの補給も大切
肝臓にはビタミンを貯蔵するという働きもあるため、肝臓が悪くなるとビタミンが不足しがちです。ハーブのサプリメントなどでビタミンを補いましょう。
「DHA」や「EPA」も摂取しましょう
肝臓は免疫力をつかさどる臓器です。肝臓の働きが悪くなると免疫力も低下してしまいます。青魚に含まれる「DHA」や「EPA」は免疫力を高めるといわれていますので、お魚を摂取するのもお勧めです。
オススメなフードとサプリメントは?
グレインフリー
良質なタンパク質が多く含まれています。原材料もオーガニックなので安心です。
※魚はMSCのものを使用しています。
健康オールスターズ
肝機能をサポートするダンデリオンルートが入っている「健康オールスターズ」がお勧めです。ふりかけ状になっているのでドライフードと一緒に摂取することができます。
※胆汁管の障害、重篤な胆のう炎と腸障害の場合は使用しない
自然主義 ラメール
ラメールは青魚が主原料なのでDHAやEPAが豊富に含まれています。
ふりかけタイプのサプリメントです。毎日手軽にお魚を摂取することができます。
わんちゃん、猫ちゃんの食欲が落ちてきたという場合は、肝臓をケアするためにもぜひ取り入れてみてくださいね。