カテゴリー別アーカイブ: 衣食住(食べ物や環境を考える)

中国産原料がペットの病気につながる?


前回の記事で、ペットフードの安全性に関する活動をされているSusanさんの記事
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and Peopleが、
小林先生の記事と同様の抗生物質の過剰使用への警告記事だったとご紹介しました。

Susanさんの違った観点からのツッコミが面白かったと書きましたが
ペットフード安全法をかいくぐって製造される『国産フード』が流通する日本で
面白かったー、では済まされない重要な内容なので、
もう一度検討してみたいと思います。

Susanさんの「抗生物質耐性菌遺伝子のペットや人への懸念」
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and People記事では、

彼女のこんな見解が紹介されています。

1. コリスチンは家畜及び獣医療現場で特に広範囲に使用されている抗生物質である→

2. 中国は世界一の養豚、養鶏大国で、大量のコリスチンを家畜に投与している→

3. コリスチンは腎臓及び尿路への副作用がある→

4. アメリカには中国産のペットのジャーキーが多く出回っている→

5. 中国産のジャーキーがペットの病気や死と関連しているのではないか

というものです。

Susanさんは、AAFCOの会議に出席されたり、
FDAにペットフードの安全性の確立を訴えたり、
ペットフードの安全に関する多くの活動をされています。

小さな家族であるペットに安全な食べ物を食べさせるべきだという立場にたっておられ
バイプロダクツや中国産の原料に対する注意喚起もされています。

中国産の原料は、アメリカだけでなく、日本でも多く使われています。

日本のペットフード安全法では、中国産の原料を使っていても
日本の工場で製造していれば『国産フード』と言っても問題ありません。

中国産原料なのに『国産』?って、なんだかスッキリしませんね。

実際にメーカーに電話をしてみたところ
「原料が中国産でも、日本で作られているものは、
ちゃ〜んと法律で”国産”と言って良いと認められているんですよ!(知らなかったの?合法なんですよね〜)」
という対応をされました。
実際、小麦やトウモロコシのほとんどを輸入に頼っている日本ですから、
(ペットフードになんでわざわざ数少ない国産の小麦や、国産のトウモロコシを使うんだ?!)
って、電話の対応相手は憤慨されていた様子でした。
たくさんのチキンやポークやビーフも中国から輸入されてきます。

ペットフード安全法では、原産国表示というのがあります。
完全な製品を日本に持ってきて詰め替えるだけでは適用されませんが、
ある程度加工されたものを日本で製品化したり
輸入原料を使って日本で製造すれば、原産国は「日本」になるのです。

大量の抗生物質のパウダーを混ぜた飼料が畜産現場では当たり前に使われています。
抗生物質をミックスすると、短時間で家畜を太らせることができるからです。
そして、不衛生な環境下でも病気になるのを防ぐ目的もあります。

中国は今や世界一の畜産大国となり、中国の養豚場や養鶏場では
抗生物質入りの飼料が今日も使われ続けていることでしょう。

抗生物質耐性菌の発現とともに、
危惧されるのは抗生物質が残留した肉を食べることのリスクです。

コリスチンは、腎臓や尿路への副作用が確認されています。
Susanさんが心配しているように、中国産の肉がペットの病気に結びついているとしたら?

コリスチンが残留しているかもしれない中国産原料が
飼い主さんが”安全性”を期待して買い求める『国産フード』に使われているのです。

健康リスクが心配される中国産原料を使って「国産フード」が作られている。
矛盾を感じ、裏切られた気持ちになるのは私だけでしょうか?

 


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

インフルエンザ流行宣言 気温と湿度とインフルエンザ


今年は暖冬と言われていましたが
さすがに冷え込みが増してきた今日この頃。

関東地方にも雪が降って、雪慣れしていない関東人と関東のインフラがあたふたするのも、
首都圏の鉄道の乱れがニュースになるのも、まあ毎年のことですね。

東京都がインフルエンザ流行宣言を出したと言うニュースを見ました。

例年に比べると遅い発表だそうです。
暖冬の影響ですね。

インフルエンザウイルスの活動は、気温と湿度に密接に関係しています。

G J Harepeらによるウイルスの生存試験によると
例えば、気温が20度の条件下で
湿度を20%程度にした場合と、50%程度にした場合、
6時間後のウイルスの生存率は
湿度20%の場合66%湿度50%の場合4%となっています。

気温を7度に下げると
6時間後のウイルスの生存率は
湿度20%の場合63%湿度50%の場合42%になります。

気温が高い方がウイルスが生存しにくい
また
湿度が高い方がウイルスが生存しにくい
ということが分かります。

冬場の暖房が入った室内の温度はおおよそ20度以上にはなっていると思われますので、
お部屋の湿度を50〜60%に保つのが良いということになりますね。

湿度計を持っている方はお気づきかと思いますが
暖房器具を使っている室内の湿度は、すぐに20%以下になってしまいます。

湿度を常に50%以上に保っておくのは結構至難の技です。

冬場に出張や旅行に行って、翌朝喉が痛くなることで
湿度の低さを感じたりしたことはありませんか?
私は、宿泊先で加湿器を借りられない時は、
寝る前に、水で濡らしたタオルをハンガーにかけておきます。
喉を乾燥から守り、ウイルスの動きを少しでも鈍くする苦肉の策です。

日本の冬は、一般的には乾燥して低温の環境ですので、
お部屋の湿度を50〜60%にキープすることが
インフルエンザや風邪の予防には最適です。

帰宅したらうがいと手洗いもお忘れなく!

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実験室では、6時間経過する中で、
新たなウイルスが侵入する可能性はなかったと思われますが、
日常生活では、一つの部屋だけで生活することはまずありません。

人との接触があったり、衣服に付着したウイルスを家に持ち込む可能性だってあります。

加湿もできて菌もウイルスも真菌も退治できる
アクアリブ噴霧器で空間除菌をすると
ウイルスの生存率は6時間も待たずに0%になります。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

中国以外でもスーパー耐性菌発見で今後の医療は?


1月10日の小林先生のブログは
最強の抗生物質でも殺せない細菌」という
抗生物質の過剰使用に関する警告が話題となっていました。

獣医師として、抗生物質の投与には深く関わっていますから、
関心も深いのだろうと思います。

私は、アメリカのペットフードの安全性について活動している
Susanさんのブログを数年前から読んでいます。
メルマガの購読も登録しているので、時々メールでお知らせが届きます。

今日、タイムリーに、小林先生の記事と同じ内容のメルマガを受け取ったばかりで
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and Peopleという投稿を読みながら
少し興奮気味にこの記事を書いています。

もう一度おさらいしてみますが
世界最強と言われるコリスチンという抗生物質があります。
そのコリスチンですら殺すことのできないスーパー耐性菌が
中国の養豚場で発見されました。

昨年の11月18日にイギリスのThe Lancet Infectious Diseaseという医学雑誌に
中国で発見されたこの耐性菌はMCR-1という遺伝子を持ち、
いとも簡単にその耐性遺伝子を一般の細菌にも転写してしまうという報告が載りました

このスーパー耐性菌が全世界に広がったら、
抗生物質の使用で炎症を食い止め、命を救っている医療現場は大混乱に陥ってしまいます。

この中国で耐性菌が発見されたという記事は、
今や畜産大国となった中国の養豚、養鶏の現場で
抗生物質の過剰使用を考え直して適正な使用をしていかないと大変なことになるよ!
という警告の記事だったわけですが
思いの外早いスピードで、すでに南アジア、アフリカ、ヨーロッパの
少なくとも10カ国で同じ遺伝子を持つ耐性菌が見つかり
実はカナダでも発見されていたということがわかりました。

日本やアメリカではまだ発見の報告は無いようですが、
(そもそも日本の中央官庁でこれを問題視しているかどうか分かりませんが)
カナダでも見つかっているのであれば、いつどうなるかは全く分かりません。
EUはすでにガイドラインの更新を行ったようです。(2016.1.11)

私はどうも薬が嫌いで、何とか他の方法で対処できないか、と
いつも考えてしまうのですが、
抗生物質もステロイド剤も、適正に使用されれば本当に素晴らしい薬です。
抗生物質発見以前の世界に逆戻りしたら、感染症の猛威に怯える日々が待っているということになります。

「念のため抗生剤も出しておきました」という人間の医療現場も
早く太らせて感染症も防ぐたために飼料に抗生物質添加の畜産現場も
使用法を改めないといけない時期に来ているのかもしれません。

pandemic

今回のSusanさんの記事
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and Peopleは、
また違った切り口からのツッコミがあって面白かったのですが
彼女の見解は

コリスチンは家畜及び獣医療現場で特に広範囲に使用されている抗生物質である→

中国は世界一の養豚、養鶏大国で、大量のコリスチンを家畜に投与している→

コリスチンは腎臓及び尿路への副作用がある→

アメリカには中国産のペットのジャーキーが多く出回っている→

中国産のジャーキーがペットの病気や死と関連しているのではないか

と言うものです。

日本のペットフード安全法では、中国産の原料を使っていても
日本の工場で製造していれば『国産フード』と言っても問題ありません。

コリスチンが残留しているかもしれない中国産原料が
多分飼い主さんが”安全性”を期待して買い求める『国産フード』に使われていたら
裏切られた気持ちになりませんか?

そして、それが原因で小さな家族が病気になったり、死んだりしたら?
悲しみを通り越して、怒りを感じるかもしれません。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

ブドウは皮ごと食べるのがフツウ?


日本の果物は本当に美味しいです。

前回も日本のイチゴが美味しいと書きましたが
イチゴだけではありません。
日本のブドウは甘いし、ジューシーだし、思い出すだけで垂涎ものです。

日本に留学していたことのあるアメリカ人のイケメンくんが
会うたびに「Kyoho Grape(巨峰)が食べたい!」という気持ちがよく分かります。
kyohogrape

巨峰などの大粒の品種だけでなくデラウエアなどの小粒のものも
日本のブドウは皮ごと食べることはしませんよね?

昔、ドイツ語を教えてくれていたドイツ人の先生が、ブドウを皮ごと食べたのを見て、
思わず、「ドイツではブドウは皮ごと食べるの?」と聞いたことがあります。
私の未熟な人生経験の中で、
人がブドウを皮ごと食べたのを見た初めての経験でした(ちょっと大げさ 笑)

アメリカでもブドウは皮ごと食べます。
皮ごと食べるというか、皮離れが悪くて皮を残して食べるのは無理です。
その国で流通しているブドウの品種によって食べ方も変わってくるのでしょうね。

カリフォルニアで売っているのはこんな形状の細長い品種がほとんどで
巨峰の粒に比べると細長い形状で、触った感触はかなり硬いです。
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皮ごと食べるのでやはりオーガニック表記のあるものが安心です。
それでもかなり真剣に洗ってからいただきます。

近くのスーパーで売っているAntonyという農場のオーガニックブドウは
糖度が高く、他の生産者ものと比べて粒も大きめで美味しいのでお気に入りです。
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上の写真のように赤い品種と
マスカットのように色素がなくて熟しても白い品種があって
どちらもオーガニックのものが手に入ります。
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イチゴの慣行栽培の農薬使用回数が多いことを前回の記事で書きましたが
ブドウも消毒必須なのは、昔父がブドウ棚を作っていたのでよく分かります。
オーガニック栽培するのはさぞ大変だろうな、とファーマーの苦労を察しつついただきます。

時々オーガニックのものが手に入らずに、表記のないブドウも買うことがありますが
化学薬品(多分農薬?)の匂いがして、食べるのをためらいたくなることがあります。

オーガニックの農産物だけ食べるのは色々な意味で難しいことだと痛感します。

GMOが横行するアメリカで、食について考えていると、
ヤラーのフードが、現在はドイツ、フランス、オランダ、ノルーウエー、フィンランドの
5カ国でオーガニック認証を取得したのは、すごいことだと改めて思います。

さて、ここでブドウのトリビアをご紹介しましょう。

一年間に収穫される果物の収穫量全体の40%を占めるのがブドウだそうです。

でも、生食用のブドウはそのうちのたったの20%で、
大部分を占める残り80%はワインに加工されるのだそう。

主な生産国は、中国、アメリカ、イタリア、フランス、スペイン。
ワイン生産で有名なイタリア、フランス、スペインで多く生産されているというのもうなずけますね。
アメリカもカリフォルニアワインの知名度が上がっています。

一位の中国というのは意外な感じがしなくもありませんが、
中国のブドウも、きっとどこかでワインに加工されているのでしょうね。
原料の産地までは表示されないので、フランスワインに化けているかも?

ペットフードは、中国産の原料を使っても「国産」と言えちゃうのですが
人間の口にする食品も、原料の産地まで厳密に追跡できるものは少ないかもしれません。
(オーガニック原料はトレーサビリティーという生産者の追跡が可能です)

多分私はアルコール分解酵素を持たない部類の人間のようで
少量のお酒でも酔っ払いになれるので、cheap drunkerと呼ばれます。
ですから、ブドウも生で果物のまま食べる方が好きです。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

日本のイチゴが恋しい


ルシアンの事務所がある栃木県は、「とちおとめ」という名前のイチゴが有名です。
イチゴの収穫量では日本一を誇ります。

収穫量で第2位の福岡・博多のあまおうに王座を奪われてはならじと、
最近新しい品種も開発されました。

スカイベリーという名の大粒の新種は、
まだ一般にそれほど出回っておらず手に入れるのが困難でお値段も高めです。

私は、果物の中でイチゴが一番好きで、
買ってきた1株の苗から伸びてきたランナーを大事に育てて、庭でイチゴ栽培していました。
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素人栽培なので、大きさもまちまちで形もイマイチですが、甘くて美味しいイチゴです。
本当はもっとたくさん収穫できれば嬉しいのですが・・・・。
何故かといえば、イチゴは消毒の回数が多い果物と言われていますからね。
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静岡県のデータでは、ハウス栽培のイチゴの平均農薬散布回数は54回だそうです。
同じくトマトが54回、その次に多いのがきゅうりの40回でした。

私が住んでいる地域は、カリフォルニアの中でもイチゴ栽培が盛んな土地です。
ただし、日本のようにハウス栽培ではなく、イチゴは路地にそのまま植えられて育っています。

日本ではオーガニック表示のあるイチゴはあまり見かけなかった私ですが
カリフォルニアでは、ちゃんとオーガニックの表示があるイチゴも売られています。
オーガニックの表示がないイチゴと比べると、1パックあたり1.5〜2ドルくらい高いお値段になります。
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イチゴ大好きな私としては、毎日でもイチゴを食べていたいのですが
アメリカのイチゴは日本のように甘くて美味しいものが少ないです。
(時々甘いオーガニックイチゴに出会うこともありますが、時々です。)

ですから、ケーキを作ったりして、クリームと一緒に食べれば美味しくいただけます。
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これは、娘が作ったニューイヤーケーキです、
グルテンフリー実践中の我が家は、ケーキは米粉で作ります。

美味しいイチゴがないのは、アメリカだからしょうがないよねぇ、なんて不謹慎にも思っていたら、
イチゴの原産地は北アメリカと南アメリカでした。
イチゴの生まれ故郷はアメリカだったんですね。

本家本元のイチゴを追い抜いて美味しく改良してしまう
日本人の意欲と技術に感心してしまいます。

私の大好きなイチゴが安心して食べられるよう、
願わくば、日本でもオーガニック表示のイチゴが増えるか、
慣行栽培の農薬使用量が減ったらいいなぁと思います。
skyberry

ちなみに、イチゴはバラ科の植物で
表面についているブツブツが、厳密にはイチゴの「果実」で、そのツブツブの中に種が入っています。
私たちが美味しくいただいているのは、めしべの土台となる「花床・花托」が肥大したものだそうです。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

異常気象-2 北極にまで及ぶエルニーニョ


異常気象−1で書いたように、
年末には極度の乾燥で山火事が発生し、
新年を迎えたと思ったら洪水警報のカリフォルニア。

カリフォルニアに洪水をもたらしているのは
エルニーニョが原因と言われています。

気象庁の説明によると
『エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米
のペルー沿岸にかけての広い海域で海面水温が平年に比べて高くなり、
その状態が1年程度続く現象です。』
とあります。
el-nino-july-2015

エルニーニョは上空の空気も温め、太平洋上の気流の流れが変わり
カリフォルニアをはじめとする米西部で暴風雨が発生します。

今年のエルニーニョは、1997年の最強と言われたレベルに達する恐れがあるとの見方もでており
2016年の冬から春まで続く可能性が高いと予測されています。

日本も例年になく暖かなお正月を迎えました。
この暖冬は日本だけにとどまらず、ニューヨークでも極度の暖かな冬を迎えたと言います。

そしてこの暖冬の影響が、何と北極圏にまで及んでいるといいます。

北極圏は通常の平均気温はマイナス25度〜マイナス30度くらいです。
それが昨年末には、マイナスではなく0.71度まで上がったというデータが発表されています。
北極圏で氷点下にならない気温なんて、真夏にしか観測できない数値だといいます。
polabare

北極の氷が溶けて、ホッキョクグマの生存が危ぶまれていると言われて久しいです。
温暖化がますます進んだら、しろくまたちはどうなってしまうのでしょうか?

余談ですが、南極にはしろくまはいません。
南極は北極より寒いからだそうです。

北極の平均気温はマイナス25度〜マイナス30度くらいと先ほど書きましたが
南極の平均気温はマイナス50度からマイナス60度。
南極は寒すぎて、ホッキョクグマだけでなく、ウイルスも存在しません。
だから南極では風邪を引きません。

地球温暖化に異常気象。
問題山積の宇宙船地球号です。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

馬は公道を走って良いの?(カリフォルニアの交通ルールから)


高速道路に動物を捨てたり置き去りにすると罰則・罰金があり
それが安すぎるという娘の不満を前回の記事でを書きました。
(アメリカでの話です。日本の規則をご存知の方がいたら教えて下さい!)

私が住む町は、アートとテニスとオーガニックが有名な町ですが
馬も有名です。
至る所に牧場があり、馬をたくさん見かけますし、
人々は小さい頃から乗馬に親しんで育ちます。
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ちなみにアメリカ人に、日本では馬肉を食べるという話をすると大変不評です。
馬は友達でしょ!?みたいな反応をされます。
牛は喜んで食べるくせに、馬はダメというのはどうして?と、理解に苦しむところですが
日本人にしてみたら、犬を食べる中国や韓国の文化も理解し難い訳であって
まあ、お互い様なのかもしれません。
そういった文化の違いが、捕鯨への強硬な反発として表面化していたりしますよね。

動物愛護を究極に進めていったらベジタリアンになるしかないのかなぁと思ってしまいますが、
じゃあ、植物は殺してもいいの?と突っ込んでいくと、
もう私達生きていけません。

命をいただくのですから、余計に殺生するのではなく、
必要な分だけを感謝してありがたくいただくことが大切なのかもしれません。

アメリカでは、オーバーウエイトの人が本当に多いと感じます。
オーバーイーテイングと栄養不足が原因ではないかと思います。
ショッピングモールのフードコートは、ファストフードばかりだし、
レストランで一人分として出てくるポーションは私達日本人の予想を遥かに上回る量です。

栄養不足や肥満を身近で肌に感じ取れる毎日の中で、
「可能な限り質の良い食べ物を適度にいただく」
それができたらいいなぁと思う私です。

ただ、そんなことすら、工業化された畜産や農耕の環境下では
至難の技となりつつあるのも否めない事実です。
そして日本も大量の食品廃棄国家になっています。

馬の話から少し逸れました。

さて、先日見かけたこの風景
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馬が車と道をシェアしています。
果たして馬は車と同じように道を使っても許されるのか?

この町には馬や自転車やウオーキング・ランニング用のトレイルが整備されています。
9.3マイルの専用道路ですからかなり充実した長さです。
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近くにはもう一つ5.5マイルの長さのベンチュラリバートレイルというのもあります。
そんな専用のトレイルがあるんだから、馬はそこで乗るんじゃないの?というのが
私達の正直な感想でした。

自転車やオートバイは車と道路をシェアする同等の権利があると謳っている交通ルールハンドブック。
それは日本の常識とも一致するので分かります。

じゃあ馬はどうなの?

馬に引かれた車や、馬又はその他の動物に乗っている人は
自動車と道路をシェアする権利を与えられています。
という記載がありました。
車のドライバーは、動物を脅かしたり暴走させたりしないよう、
必要があればスピードを落としたり停止することが求められています。

馬に乗って公道を通ってもいいんですね。
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ところで、日本では馬も道路を走って良いのでしょうか?


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

お店の看板猫さんに聞く、クリスマス飾りはいつまで?


日本では、クリスマスが過ぎると、
即座にクリスマスデコレーションが片付けられ
お正月を迎える迎春ムードに切り替わりますが、
アメリカではHappy New Year!となっても
クリスマスが居座り続けます。

新年を迎えたショッピングモールも
クリスマス時期となんら変化がありません。
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駐車場の飾りもクリスマスのままで新年を迎えました。
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馬具とか馬用のトリーツとか馬用のシャンプーが売っているこのお店。
(壁に並んでいるのは、一体どういう目的で使う道具なのか、私にはサッパリ分かりません。)
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一月になってもやはり店内はクリスマスの装飾が残ったまま。
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「アメリカ人は面倒くさがりやだから片付けないの?」

お店の看板猫さんに聞いてみました。
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アメリカでは、日本のような新年を祝う特別な習慣がありません。

『カトリックの教会では、公現祭(1月6日)までクリスマスが続き
それが終わったらツリーや飾り付けを外すのが一般的なんだよ』

成る程、単にものぐさで
面倒くさかった訳ではないようです。

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めんどくさいのはお前の方だ!
とでも言いたげに、猫さん、ストーブの前で丸くなってしまいました。


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異常気象-1 山火事と洪水


今年のお正月は例年になく暖かかったようですね。

ルシアンは栃木県南部にある会社ですが、栃木県の北部は毎年たくさんの雪が降ります。
奥日光や鬼怒川、那須、塩原など、温泉で有名な地名をご存知の方も多いかと思います。
そんな雪深い地域ですら、今年は雪がなく一部のスキー場は閉鎖されたままだそうです。

私の住むカリフォルニアは、今大干ばつに喘いでいます。
深刻な水不足で州知事から水の使用制限勧告が出され、
植物への水やりは週に3回夕方に少しだけとか
洗車は禁止で庭で車に水なんかかけていたら警察に通報されてしまいます。
(アメリカ人は車が汚れていても凹んで傷がついてもあまり気にしない?ようですが)

冬はどちらかといえば雨が降りやすい時期のようで
火事が発生するシーズンではないとのことでしたが
昨年末の12月26日には、すぐ近くで大規模な山火事が発生しました。
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もう長いこと雨らしい雨は降っていませんので、火はみるみるうちに燃え広がったようです。

ロサンゼルスからサンフランシスコへ続く幹線道路のフリーウエー101号線のすぐ脇まで火が迫ってきて
危うく逃げ遅れそうになったというドライバーがインタビューに答えていました。
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画像を見ると、緑の高速の案内表示板が燃え焦げているのが分かります。

そうかと思えば、今朝は「洪水警告」のスマホのアラートに震え上がりました。
日本では、地震が発生する前に携帯が警報音を鳴らしますよね?
え?あれと同じ?と思うと、ちょっとしたパニックに陥る感じでした。
外は大雨と雷鳴と稲光で恐怖感満載でした。

ウチからは車で1時間半ほど離れた場所ですが、ロスの市内では
フリーウエーが川のようになってしまっています。
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この間火事が発生した場所が、今度は鉄砲水で土砂が流れて来ています。
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アメリカの国土は広大ですから、ある所では大雪になり、別の所では大雨になりと
地域によって起こる自然災害はまちまちですが
今は全国土でエルニーニョ現象による被害が起きています。

日本の暖冬も異常気象の影響でしょうか?

こちらに来て痛切に感じるのは、日本の四季の美しさです。

春には桜が咲き、初夏には若葉が萌え、少しうっとおしいけど豊かな水をもたらす梅雨を過ぎ
抜けるような青空が広がる夏から、紅葉の秋を経て、雪や北風が肌に冷たい冬がやってきます。

こんな季節の移ろいを毎年肌で感じているから、日本人の感性は豊かに磨かれていくのだろうと思います。
それは食文化にも顕著に表れていて、今世界で日本食がブームとなっているのもうなずけます。

美しい日本の四季が異常気象で失われることのないよう祈るばかりです。
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<<2015年4月 足利 鑁阿寺の五重塔と桜>>


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空港で活躍する動物たち


お健やかに新年をお迎えのことと存じます。

年末・年始のお休みに空港を利用された方もいらっしゃるかと思いますが、
ここロスアンゼルス国際空港には、Pet Unstressing Passengersというプログラムがあります。
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長旅をして疲れた乗客を癒すためにセラピードッグたちがお出迎えしてくれるサービスです。

訓練されたわんちゃんたちが、ハンドラーの方と一緒に空港内を巡回しています。
「Pet Me」とプリントされた赤いベストが目印です。
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この写真はロサンゼルスタイムズからセラピードッグのFINN君、
4歳のアイリッシュウルフハウンドで、好きなおやつはブルーベリーだそうですよ。
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ロサンゼルス国際空港のホームページを見ると、
50頭のわんちゃんのプロフィールがありました。
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日本では、空港にいるのは麻薬探知犬のジャーマンシェパード?
みたいなイメージがありますが
ロスの空港のように、大きさも種類も多様なわんちゃんたちがいたら
長旅の疲れも時差ボケも忘れて、楽しい気持ちになるでしょうね。

ちなみにポートランド国際空港や、シカゴのオヘア国際空港では
空港の敷地内のエコ除草係としてヤギが働いています。
米ポートランド空港に「働くヤギ」、任務はエコ除草
除草剤を使わないので環境にも優しく、機械が入り込めない場所も除草できちゃうそうです。

尚、ファルコン環境サービスという会社では、
飛行機と鳥との衝突事故回避のために、ハヤブサや鷹などの猛禽類を使ったサービスを行っているそうです。
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アメリカでは年間11,400回の衝突事故が発生しているといいます。
鳥たちが猛禽類を見て、外敵が来たと逃げることで衝突回避ができれば一挙両得?
日本の鷹匠とは違う猛禽類の活用方ですね。


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