カテゴリー別アーカイブ: ペットフード事情

ヤラーのお値段が変わります


ヤラー値上げのお知らせ

諸物価が値上がりする中、ここ9年間同じお値段のまま通してきたヤラーですが、

この度、お値段の変更をさせていただくことになりました。

 

遺伝子組換え食品が幅を利かせ、
大量の農薬や抗生物質が使わている中国産の食材の危険性が叫ばれ続ける中、
オーガニック食材を確保していくのは、年々困難となって参りました。

ヤラーはオーガニック認証が5カ国となり、さらに安全性を高める努力を進めております。

大変心苦しいお知らせで恐縮ではございますが、
諸般の事情をご拝察いただき、何卒ご理解いただければ幸甚に存じます。

お値段改定は2017年9月1日より実施されます。値上がり前に多めにご準備されたい場合は、8月31日までにご発注下さい。

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(ヤラー新価格表は、ページ下部↓にございます)

 

 

気をつけて!安楽死の動物を原料にするペットフード

 

アメリカからの輸入フードが大半を占める日本のペットフード市場ですが、
最近のアメリカのフード業界はリコールと訴訟続きです。

ブルーバッファローのリコール後の従業員との訴訟

ロイヤルカナン、アイムス、ヒルズ、プロプランの療法食の裁判

そして、最近のEvangers’のリコールでは、1頭のわんちゃんが亡くなりました

 

リコールの後で、Evanger’sが納入業者を訴え
愛犬が亡くなった飼い主さんがEvanger’sを訴えるという、
連鎖的な訴訟へと発展しています。

Evanger’sのフードにはペントバルビタールという、安楽死に使う麻酔薬が残留していましたが、「ヒューマングレード」と言って売られていました。

 

ヒューマングレードとか無添加とかナチュラルとか、
勝手なイメージワードによる販売戦略を信じてしまうことが、どれだけ危険なことなのか、
改めて考えないといけないのかもしれません。

 

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レンダリングの闇 ペットフード表記の闇

 

アメリカのペットシェルターでの殺処分数、ご存知ですか?

 

1990年代は、500万頭のペットが安楽死され、
レンダリング工場へと運ばれ、
肉骨粉へと姿を変え、
そしてペットフードへリサイクルされていたと記録があります。

現状はというと、殺処分数は270万頭という統計が出ています。

 

レンダリング工場では、安楽死されたペットのほかに、
病気で死んだ(屠殺された以外の)家畜、
路上で轢かれた動物、
スーパーの廃棄食材などが一緒に処理されていきます。

肉骨粉は、ペットフードの原料名では

◯◯ミール、◯◯副産物、◯◯由来成分などと書かれ、
例えば鶏トサカや羽毛を使ったとしても「鶏類」という表示ができる、
便利な分類名表記が認められています。

真実は隠され、大切な家族が病気になるか死んでしまうという事態が起きるまで、
危険をはらんだフードは製造され販売され続けていきます。

 

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愛犬・愛猫を守れるのは飼い主さんだけ!

 

ルシアンでパピヨンやプードルのブリーディングをしていた時、
60頭の犬たちがどうして皮膚病になったり、下痢が繰り返して起こるのかとても不思議でした。

プレミアムフードと言われる、そこそこお値段の高いフードを取っ替え引っ換え使っていたのに、
トラブルは一向に改善するどころか、生まれる子犬が奇形児だったりすることまでありました。

プレミアムフードの原料は肉骨粉だと知って、愕然としました。

 

愛犬や愛猫には、是非「認証」のあるフードを選んで下さい!

第三者の監視の目が入るか、勝手な自社基準で製造するかで、大きな安全性の差が生じるのです。

 

 

ヤラー新価格表

 

 

危険なペットフードの見分け方を知ろう!

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Yarrah(ヤラーFacebookページ)

 

 


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

ヤラーのオーガニック認証は5カ国になりました!


ヨーロッパ5カ国でオーガニック認証取得

オランダ・スカールのEKO認証、スウェーデンのKRAV認証、ノルウェーのDebio認証の3カ国認証を取得済みだったヤラーですが、現在は、ドイツのBIO認証とフランスのAB認証が加わり、5カ国でオーガニック認証を取ることができました。

それぞれ、オーガニック認証機関の規定が違うため、多くの認証を取得するには、それだけ多くの基準をクリアしないとなりません。

遺伝子組換え作物が増え、相変わらず安楽死の犬や猫がレンダリング工場に運ばれ、肉骨粉になってペットフードへ変身し続けている可能性が否定できない現状です。

安心・安全の保証が増えた事はとてもありがたいことですね!

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  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

療法食、違いは値段だけ?アメリカで裁判始まる!


ペットフードメーカーと販売店に騙された消費者を守る!

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アメリカから沢山のペットフードが輸入されている日本。

獣医さんでしか買えないという決まりの、病気を食事療法で治すと謳われているフード。

詐欺の疑いで裁判が始まりました。

皆さんのお使いのフードは含まれていませんか?

Walkup, Melodia, Kelly & Schoenberger

訴訟詳細書類

 

療法食の不実表示と談合で訴えられたメーカーとブランド

 

2016年12月7日に受理された訴訟では、

いくつかのペットフードメーカーと販売店などが、
実は特別何も加えているわけでもないのに、ただ単に消費者から余計にお金を巻き上げるために
「処方食」「療法食」というカテゴリーのフードを販売していると指摘されています。

不実の表示と違法な談合による消費者の被っている不利益を正すのが狙いのこの裁判

被告としてあげられている4つのメインブランドは

●ヒルズプリスクリプションダイエット
Hill’s Prescription Diet
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●ピュリナ プロプラン療法食
Purina Pro Plan Veterinary Diets
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●ロイヤルカナン 療法食 ベッツプラン
Royal Canin Veterinary Diet
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●アイムス 療法食
Iams Veterinary Formula
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これらのフードには、他のフードと比べて明らかに健康に寄与するはずの原料や
病気を改善するための薬剤などは一切含まれておらず、
たった一つの違いは、消費者が支払う価格だということです。

 

裁判の被告として上がっている会社は

 

  • マースペットケア(Mars Petcare US INC)
  • ネスレピュリナペットケア(Nestle Purina Petcare Company)
  • ヒルズペットニュートリション(Hill’s Pet Nutorition INC)
  • ペットスマート(Petsmart INC)
  • メディカルマネージメントインターナショナル(Medical Management International INC)
  • バンフィールドペットホスピタル(Banfield Pet Hospital)
  • ブルーパールヴェット(Bluepearl Vet LLC)

 

上に挙げた療法食4つのブランドのうちの2つ(ロイヤルカナンとアイムス)を製造しているのはマースペットケアです。

マースペットケアはアメリカ最大のペットフードメーカーで、
全米でチェーン展開する動物病院ブルーパールベットホスピタルも所有しています。

ブルーパールベットホスピタルには約600人の獣医師が勤務しており、
マースペットケアの製造する療法食の処方箋を書いています。

マースペットケアは全米最大手のペット用品販売小売店ペットスマートのパートナー企業でもあります。

ペットスマートの店舗でチェーン展開する全米最大手バンフィールドペットホスピタルの株式は
79%をマースペットケアが、21%をペットスマートが所有しています。

バンフィールドペットホスピタルには約3,200人の獣医師が雇われており
同じく療法食のための処方箋を書いていると言う訳です。

こうしたメーカー、小売店、動物病院という関連業種間でのパートナーシップの存在が、訴訟の裏付けの第一要因としてあげられています。

 

そもそも食事療法って何だ?

ルシアンにも、療法食を与えているけど症状が改善しない、というご相談がきます。

プレミアムフードで病気になった子に、
では次はお値段の高い療法食を使って下さいというのは
何かおかしいんじゃないの?と思います。

病気を引き起こしたプレミアムフードのことは棚に上げ、療法食を食べさせなさいと言われて
あなたは納得がいきますか?

しかも、今回の訴訟で、その「療法食」が、プレミアムフードと同じもの、
特別な処方は一切されていなかったというのですから開いた口がふさがりません。

食べ物が体を作るのですから、「良い食べ物」を体に摂り入れることが
根本的改善の手段であるはずです。

ペットにとっての「良い食べ物」を見つける道筋は、
消費者が知らない水面下で巧妙にしくまれた罠によって
どんどん見つけにくくなっています。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

グルテンフリーダイエット(8) センシティブでないとダメなわんちゃん達


前回の記事で、テニスのナンバーワン王者のジョコビッチの強さの秘密が
彼の食事(グルテンフリーダイエット)にあったというのをご紹介しました。

本当に、食べ物で体も心も変わるのですね!

ヤラーのラインナップにある「センシティブ」ですが
これはヤラーがグルテンフリーに取り組み始めた初期に完成したフードです。

ヤラーが製造を開始した当時は、
「オーガニック」のペットフードなどどこにも存在すらしなかった時代です。
世界で最初のオーガニックフードを作った、先見の明のある先駆者といえます。

センシティブができた当時も、
グルテンフリーのペットフードなど注目すら浴びてはいませんでした。

10年ほど前になるでしょうか。
オランダからクールコンテナで運ばれてくるヤラーの
日本の港への入荷が遅れた事がありました。

いつ入荷するか、今船はどこまで来たかと
輸入元へ毎日電話をしていたのを記憶しています。

この時、私が輸入元の担当者にせっついて、
半分パニックになっていたのには理由があります。

この時私は「センシティブ」の入荷を一日千秋の思いで待っていました。

ルシアンは、
「自分たちが実際に使ってみて自信を持ってお勧めできるもの」
「安全性を確認して、自分でも自分のペットにも使って良いと思うもの」
だけを取り扱うという方針でやって参りました。
(なので取り扱い商品が極端に限られています・汗)

一時期、代表者がパピヨン、チワワ、プードルのブリーディングをしていたこともあり、
ブリーディングの基本となる親犬たちの健康を維持するための食事には
随分と悩み、試行錯誤をしてきています。

手作り食も試しましたし、
プレミアムフードと呼ばれる銘柄はほとんど全てを試したと思います。

しかし、いくらフードを変えても、消化器の調子は改善せず、
毎日のように誰かが下痢をするので、私は顕微鏡とにらめっこし続けていました。

皮膚のカイカイが治らない子もいたし、
耳の中が黒く汚れたり、口臭がひどかったり、涙やけなどのトラブルも多かったです。

そんな時期に出会ったのがオーガニック認証のヤラーでした。
早速使ってみると、皮膚のトラブルも消化器のトラブルもいつの間にか改善してしまい、
それからというもの、下痢の原因究明のための顕微鏡検査はお役ご免となってしまいました。

コレはいいじゃないかと、ブリーダーさん達にお勧めして回りましたが、
そんな値段の高いフードなんか使えるものかと一蹴されてしまいました。

実際に、大手フードメーカーのプレミアムフードの
「ブリーダーパック」というのは、信じられないほどのお値段で手に入ります。
(アイ○ス・ユ○ヌバ、サイエン○ダイエット、ソリッド○ールド、ロイヤル○ナン、ナチュ○ルチョイス、プロ○ランなど
有名ブリーダー推奨とか言っているプレミアムフード、沢山ありますよね。)

犬の健康に重点を置くのではなく、
収益性だけを追い求めたなら、ヤラーを選ぶブリーダーさんがいなくて当然ですね。

でも、意識の高い一部の飼い主さんは、とても関心を持って下さいました。

ヤラーをご紹介し始めて、多くの飼い主さんとご縁をいただきました。

色々なトラブルから抜け出したわんちゃん達の
ビフォー・アフターのお写真を見るにつけ
食べ物の大切さを益々痛感するようになり、
私の選択は間違っていなかったという確信にもつながりました。

ヤラーのフードは、全てオーガニックの原料で作られます。
農薬や抗生物質やホルモン剤の残留はありません。

なので、ほとんどの子がヤラーを食べることで体の中からキレイになって
体の外側に出てきていた症状が改善していきます。

でも、どうしても時々お腹を壊す、という子が稀に存在するのです。

なぜだろうと疑問に思っていましたが、グルテンアレルギーに思い至り
センシティブをお勧めすると、ぴたりと下痢をすることがなくなるのです。

数字に弱い私ですから、きちんと統計を取った訳でもないので
全くもって感覚でしかないのですが、
センシティブじゃないとダメな子は、
ゴールデンレトリーバー、ボーダーコリー、柴犬に多かった気がします。
もちろん個体差があるので、それ以外の犬種にもグルテンに不耐性を持つ子はいます。

10年ほど前の入荷が遅れたあの時、
センシティブじゃなくちゃダメなわんちゃん達に
一刻も早くセンシティブをお届けしなくちゃならなかったのです。

グルテンを消化できないわんちゃん達には
センシティブはどうしても代替え品のない必需品だったのです。

■グルテンフリーダイエット(1) ピザもラーメンもパンも食べない
■グルテンフリーダイエット(2) グルテンって何だ?
■グルテンフリーダイエット(3) 小麦粉の日本侵略
■グルテンフリーダイエット(4) グルテン不耐の症状
■グルテンフリーダイエット(5) 133人に1人
■グルテンフリーダイエット(6) 食べるものあるの?
■グルテンフリーダイエット(7) ジョコビッチの快進撃
■グルテンフリーダイエット(8) センシティブでないとダメなわんちゃん達


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

1000頭以上の犬の死因は中国産ジャーキーか?


中国産原料がペットの病気に関連しているかも?
中国産原料で作っても『国産フード」

という、中国産ペットフードの問題を取り上げてきました。

では、前回ご紹介したTruth About Pet Food主宰のスーザンさんが
何故中国産ジャーキーを問題視しているのか?
その辺の事情をお話ししたいと思います。

アメリカで2014年に、
中国産ジャーキーを食べて1000頭以上の犬が死んだという事件が起きました。

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2014年5月1日時点で
・FDAが受けった報告数:4,800件
・病気になったペットの数:犬:5,600匹 猫:24匹 
・死亡の報告:犬:1,000匹以上

↑この報告に対してFDAが行った調査結果がこれです。↓

【6月18日 AFP】米国で中国製のペット用ジャーキーを食べた1000匹以上の犬が死んだ問題を調査している
米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)は17日、
米議会中国問題執行委員会(Congressional-Executive Commission on China、CECC)の公聴会で、
これらの犬の死因はまだ特定できていないと報告した。

 FDA動物用医薬品センター(Center for Veterinary Medicine)のトレーシー・フォーファ(Tracey Forfa)氏は同委員会に対し、
中国から輸入されたジャーキー製品が原因で体調を崩したことが報告されている犬の数は、
2007年以降で5600匹以上に上ると報告した上で、
「徹底的な科学的調査が行われたものの、残念ながらFDAは、報告があった体調不良や死の原因を特定することはできていない」と述べた。

 同氏によると、体調を崩した犬のサイズ、年齢、犬種はさまざまで、
うち60%に胃腸疾患、30%に腎臓や泌尿器の問題がみられた。
中にはファンコーニ症候群と呼ばれる珍しい病気になった犬もいたという。

 消費者の間での懸念拡大を受け、ペット用品販売大手のペットコ(Petco)とペットスマート(Petsmart)は、
数か月以内に店頭から中国製ペットフードを全て撤去すると発表している。

事件の概要だけで、疑わしいメーカー名や種類などの踏み込んだ報告はありません。

「これは中国産ジャーキーですよ!」と、
はっきり「中国産」ということがパッケージを見て判断できれば
購入の際の判断材料となりますが
原料が中国産で、アメリカ製だったり、日本製だったりするものは、もうお手上げです。
消費者には、判断する材料すら与えられていません。

中国産ジャーキー問題を年代順に追ってみると、
FDAが初めてチキンジャーキーに対する警告を出したのが
2007年9月で、原因のメーカーやブランド名なども不明です。
   ↓
2011年11月に改めて警告を出した際には
「中国産ジャーキー」に対する警告となっていました。
   ↓
2012年3月にアメリカの放送局NBCが、少なくとも600匹の犬が病気になったとニュースで伝えました。
腎不全や慢性的な疾患と関連があるメーカー名を公表したが、メーカーは反論。
報告された主なメーカーはネスレ・ピュリナ、デルモンテ
   ↓
2013年1月には
ネスレ・ピュリナとデルモンテが自社で販売している中国産チキンジャーキーを市場から回収したと発表しました。
ニューヨーク州農務省が、米国では禁止されている抗生物質をチキンジャーキーから発見したためです。
   ↓
そして冒頭の2014年5月のFDAへの事故報告と
同年6月のFDAの調査が行われたというところへつながっていきます。

中国の畜産現場ではコリスチンという抗生物質が家畜の飼料に大量に混ぜられています。
これは、抗生物質と耐性菌の問題で明るみに出ました。

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スーザンさんの「中国産ジャーキーがペットの病気を引き起こしている」、
という推論の根拠がお分かりいただけたと思います。

中国産ジャーキーと分かれば、選別可能ですから買わずにおけば良いのですが、
原料が中国産であっても、「アメリカ製」や「日本の国産フード」と書かれていたら
選別など不可能です。

中国産原料で作られる、日本の「国産フード」が原因で
死亡するペットの報告例が出ないことを祈りたいです。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

中国産原料がペットの病気につながる?


前回の記事で、ペットフードの安全性に関する活動をされているSusanさんの記事
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and Peopleが、
小林先生の記事と同様の抗生物質の過剰使用への警告記事だったとご紹介しました。

Susanさんの違った観点からのツッコミが面白かったと書きましたが
ペットフード安全法をかいくぐって製造される『国産フード』が流通する日本で
面白かったー、では済まされない重要な内容なので、
もう一度検討してみたいと思います。

Susanさんの「抗生物質耐性菌遺伝子のペットや人への懸念」
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and People記事では、

彼女のこんな見解が紹介されています。

1. コリスチンは家畜及び獣医療現場で特に広範囲に使用されている抗生物質である→

2. 中国は世界一の養豚、養鶏大国で、大量のコリスチンを家畜に投与している→

3. コリスチンは腎臓及び尿路への副作用がある→

4. アメリカには中国産のペットのジャーキーが多く出回っている→

5. 中国産のジャーキーがペットの病気や死と関連しているのではないか

というものです。

Susanさんは、AAFCOの会議に出席されたり、
FDAにペットフードの安全性の確立を訴えたり、
ペットフードの安全に関する多くの活動をされています。

小さな家族であるペットに安全な食べ物を食べさせるべきだという立場にたっておられ
バイプロダクツや中国産の原料に対する注意喚起もされています。

中国産の原料は、アメリカだけでなく、日本でも多く使われています。

日本のペットフード安全法では、中国産の原料を使っていても
日本の工場で製造していれば『国産フード』と言っても問題ありません。

中国産原料なのに『国産』?って、なんだかスッキリしませんね。

実際にメーカーに電話をしてみたところ
「原料が中国産でも、日本で作られているものは、
ちゃ〜んと法律で”国産”と言って良いと認められているんですよ!(知らなかったの?合法なんですよね〜)」
という対応をされました。
実際、小麦やトウモロコシのほとんどを輸入に頼っている日本ですから、
(ペットフードになんでわざわざ数少ない国産の小麦や、国産のトウモロコシを使うんだ?!)
って、電話の対応相手は憤慨されていた様子でした。
たくさんのチキンやポークやビーフも中国から輸入されてきます。

ペットフード安全法では、原産国表示というのがあります。
完全な製品を日本に持ってきて詰め替えるだけでは適用されませんが、
ある程度加工されたものを日本で製品化したり
輸入原料を使って日本で製造すれば、原産国は「日本」になるのです。

大量の抗生物質のパウダーを混ぜた飼料が畜産現場では当たり前に使われています。
抗生物質をミックスすると、短時間で家畜を太らせることができるからです。
そして、不衛生な環境下でも病気になるのを防ぐ目的もあります。

中国は今や世界一の畜産大国となり、中国の養豚場や養鶏場では
抗生物質入りの飼料が今日も使われ続けていることでしょう。

抗生物質耐性菌の発現とともに、
危惧されるのは抗生物質が残留した肉を食べることのリスクです。

コリスチンは、腎臓や尿路への副作用が確認されています。
Susanさんが心配しているように、中国産の肉がペットの病気に結びついているとしたら?

コリスチンが残留しているかもしれない中国産原料が
飼い主さんが”安全性”を期待して買い求める『国産フード』に使われているのです。

健康リスクが心配される中国産原料を使って「国産フード」が作られている。
矛盾を感じ、裏切られた気持ちになるのは私だけでしょうか?

 


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

中国以外でもスーパー耐性菌発見で今後の医療は?


1月10日の小林先生のブログは
最強の抗生物質でも殺せない細菌」という
抗生物質の過剰使用に関する警告が話題となっていました。

獣医師として、抗生物質の投与には深く関わっていますから、
関心も深いのだろうと思います。

私は、アメリカのペットフードの安全性について活動している
Susanさんのブログを数年前から読んでいます。
メルマガの購読も登録しているので、時々メールでお知らせが届きます。

今日、タイムリーに、小林先生の記事と同じ内容のメルマガを受け取ったばかりで
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and Peopleという投稿を読みながら
少し興奮気味にこの記事を書いています。

もう一度おさらいしてみますが
世界最強と言われるコリスチンという抗生物質があります。
そのコリスチンですら殺すことのできないスーパー耐性菌が
中国の養豚場で発見されました。

昨年の11月18日にイギリスのThe Lancet Infectious Diseaseという医学雑誌に
中国で発見されたこの耐性菌はMCR-1という遺伝子を持ち、
いとも簡単にその耐性遺伝子を一般の細菌にも転写してしまうという報告が載りました

このスーパー耐性菌が全世界に広がったら、
抗生物質の使用で炎症を食い止め、命を救っている医療現場は大混乱に陥ってしまいます。

この中国で耐性菌が発見されたという記事は、
今や畜産大国となった中国の養豚、養鶏の現場で
抗生物質の過剰使用を考え直して適正な使用をしていかないと大変なことになるよ!
という警告の記事だったわけですが
思いの外早いスピードで、すでに南アジア、アフリカ、ヨーロッパの
少なくとも10カ国で同じ遺伝子を持つ耐性菌が見つかり
実はカナダでも発見されていたということがわかりました。

日本やアメリカではまだ発見の報告は無いようですが、
(そもそも日本の中央官庁でこれを問題視しているかどうか分かりませんが)
カナダでも見つかっているのであれば、いつどうなるかは全く分かりません。
EUはすでにガイドラインの更新を行ったようです。(2016.1.11)

私はどうも薬が嫌いで、何とか他の方法で対処できないか、と
いつも考えてしまうのですが、
抗生物質もステロイド剤も、適正に使用されれば本当に素晴らしい薬です。
抗生物質発見以前の世界に逆戻りしたら、感染症の猛威に怯える日々が待っているということになります。

「念のため抗生剤も出しておきました」という人間の医療現場も
早く太らせて感染症も防ぐたために飼料に抗生物質添加の畜産現場も
使用法を改めないといけない時期に来ているのかもしれません。

pandemic

今回のSusanさんの記事
Antibiotic Resistant Gene a Concern for Pets and Peopleは、
また違った切り口からのツッコミがあって面白かったのですが
彼女の見解は

コリスチンは家畜及び獣医療現場で特に広範囲に使用されている抗生物質である→

中国は世界一の養豚、養鶏大国で、大量のコリスチンを家畜に投与している→

コリスチンは腎臓及び尿路への副作用がある→

アメリカには中国産のペットのジャーキーが多く出回っている→

中国産のジャーキーがペットの病気や死と関連しているのではないか

と言うものです。

日本のペットフード安全法では、中国産の原料を使っていても
日本の工場で製造していれば『国産フード』と言っても問題ありません。

コリスチンが残留しているかもしれない中国産原料が
多分飼い主さんが”安全性”を期待して買い求める『国産フード』に使われていたら
裏切られた気持ちになりませんか?

そして、それが原因で小さな家族が病気になったり、死んだりしたら?
悲しみを通り越して、怒りを感じるかもしれません。


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。

グレインフリーが流行中


アメリカでは、最近特に「グレインフリー」のペットフードが増えてきているようです。

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その背景には「遺伝子組み替え」の問題が潜んでいます。

実際に私が、幾つかの日本のペットフードメーカーに電話で確認したところ、
電話した全てのメーカーで、遺伝子組換えの原料を使っていると返答がありました。
「人間の食べ物にも遺伝子組換え作物が使われているのですから
ペットフードに遺伝子組換えは当たり前でしょう」、といった感じの対応でした。

(有名な日本のスナックの、⚫️⚫️ガリ⚫️ーンや⚫️ールなどもGMOのコーンらしいですし、
今や世界中で認識度が高まっている、日本の食材の代表選手の豆腐には
わざわざ、大豆/「遺伝子組換えでない」、と表示されていたりしますね。)

ヤラーの原料の大豆や小麦は、『オーガニック認証』を取得していますから
もちろんですが遺伝子組換えの作物ではありませんので、
GMOの混入を心配する必要はありません。(当然ですね)

市販の認証のないフードにどんな穀物が使われているか、表示は一切ありません。
でも、かわいい家族に、遺伝子組換え作物は与えたくないのが人情です。

最近アメリカで盛んにグレインフリーのペットフードが作られ始めたのも
そんな飼い主さんの感情が反映されています。

コーンや大豆や小麦がGMO由来であることを、消費者が学んできたため、
それらの原料の使用を避けるため、
フードメーカーがグレインフリーフードに舵を取ったと言われています。

もちろん、そんな目的ではなく、純粋にお肉の含有率を高くしたものも存在しますが。

私の住む町は、オーガニックにこだわる人が多く住んでいると言われる地域です。
ナチュラル雑貨を取り揃えた小さなお店を覗くと
たくさんのグレインフリーフードが並んでいました。

こちらはドッグフード。

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キャットフードのグレインフリーもあります。
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「ウチの子に遺伝子組換えを食べさせるのは嫌だ!!」
という飼い主感情は、
フードの原料の『質』のことまで知りたいよ!
という要求が高まってきたとも言えるかもしれません。

中国産の原料を使っていても「国産」フードと言えてしまう
日本のペットフード安全法が
原料の産地や、どんなふうに栽培や育成をされたものかまで追求できるものになれば
ペットはもっと幸せになれると思うのですが・・・・


  • 現在、カリフォルニア州サンタモニカで娘と二人暮し中。アニマルシェルターレポートや、アメリカのオーガニックの現状、ペットフード・ペット事情などを発信しています。電子書籍「本当は怖いペットフードの真実』がRCFパブシッシングから出版されました。 メディカルハーブ協会認定/ハーバルセラピスト、日本成人病予防協会認定/健康管理士一般指導員、ペットロングライフカウンセラー。 趣味は書道と植物のスケッチ、手作り化粧品やハーブのチンキ作り、ヨガと瞑想。